チーム開発やコード管理で「GitHub(ギットハブ)」という名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
でも実際に使ってみようと思うと、「登録の仕方が難しそう」「組織やブランチってなに?」と戸惑う方も少なくありません。
この記事では、GitHubの基本から登録方法、リポジトリ・ブランチの概要までを、インフラ初心者やこれからWeb開発を始める人に向けて、やさしく丁寧に紹介していきます。
GitHubとは?歴史とシェア
GitHub(ギットハブ)は、2008年にアメリカの開発者たちによって誕生した、ソースコードをクラウド上で管理・共有できるサービスです。
もともとGitHubは、Linux開発で有名なバージョン管理システム「Git
」を、より手軽に、そしてチームでも扱いやすくしたことが出発点でした。Git自体は2005年にリーナス・トーバルズ氏によって開発されましたが、それをWeb上で誰でも使える形にしたのがGitHubです。
その後、GitHubは急速にユーザー数を伸ばし、2018年にはMicrosoftによって買収されました。現在では、オープンソースだけでなく企業のプロジェクト管理にも幅広く使われています。
2024年時点で、GitHubのユーザー数は1億人以上に達しており、世界最大のソースコード共有プラットフォームとなっています。
他にもGitLabやBitbucketなど類似サービスはありますが、利用者数・知名度・拡張性・周辺ツールとの連携力のいずれをとっても、GitHubが圧倒的な支持を集めています。
「コードを共有するなら、まずGitHub」というのが、今や開発現場でのスタンダードです。
GitHubは何が便利なの?
GitHubの魅力は、個人でもチームでも使いやすく、ソースコードの管理や共有が非常にスムーズにできることです。
ここでは、主な利用シーンを2つご紹介します。
① 個人開発に便利
たとえば、自分で作ったアプリやツールのコードを記録・保存しておきたいとき。GitHubにアップしておけば、バージョン管理(いつ・どのようにコードを変えたか)ができる上に、他の人に公開してポートフォリオとして活用することも可能です。
また、自分のPCが壊れてしまっても、コードはクラウド上にあるので復元も簡単。まさに“ソースコードのバックアップ保管庫”としての役割も果たしてくれます。
② チーム開発に便利
複数人でプロジェクトを進めるとき、誰がどの部分を担当していて、どのような変更を加えたのかをしっかり把握するのはとても大切です。
GitHubを使えば、各メンバーの作業をブランチ単位で分けて管理し、最終的に本体(mainブランチ)にプルリクエストで統合するという流れを自然に構築できます。
SlackやTeams、CIツールとの連携も強力で、コードレビュー・自動テスト・デプロイなど、開発ワークフロー全体の中心になる存在です。
つまりGitHubは、「個人の記録」から「チームの開発基盤」まで、あらゆるシーンで活用できる万能なツールと言えるでしょう。
GitHubに登録してみよう
ここでは、GitHubの登録方法を丁寧に解説していきます。個人アカウントの作成から、チーム利用を見据えた組織(Organization)の作成までを順を追って紹介します。
① GitHubの公式サイトにアクセス
まずは GitHubの公式サイト にアクセスしましょう。
② アカウントを作成する
トップページにある「Sign up」ボタンをクリックし、以下の情報を入力します:
- メールアドレス
- パスワード
- ユーザー名(任意の英数字)
- 国
その後、認証コードの入力・簡単なアンケート・無料プランの選択を終えると、個人のGitHubアカウントが作成されます。
③ 組織(Organization)を作ってみよう
GitHubでは、複数人で開発する場合に「Organization」という単位でチーム管理を行うのが一般的です。
組織を作成するには、以下の手順を実行します:
- 右上の「+」アイコン → New organization を選択
- プランは無料(Free)でOK。必要に応じてメンバーを追加
- 組織名(例:myteam)、管理用メールアドレス、そのほかを入力
Organizationを作ることで、複数のリポジトリをチーム単位で一元管理できるようになります。権限の設定も細かく行えるので、共同開発にはとても便利です。
ただし、個人でしか使わないという場合であれば、組織は無理に作る必要はないです。
リポジトリを作成しよう
GitHubでの開発は、まずリポジトリ(repository)を作るところから始まります。リポジトリは、プロジェクトの「ファイル置き場」のようなもので、コードや設定ファイル、READMEなどすべてをここに保存します。
以下の手順で、リポジトリを作成してみましょう。
① New repository をクリック
GitHubのトップページ右上にある「+」メニューから、「New repository」を選びます。
② 必要な情報を入力
作成画面では、以下のような情報を入力します:
- Owner: 先ほど作成した組織を選択
- Repository name: プロジェクト名(例:my-first-app)
- Description: 説明文(任意)
- Public or Private: 公開 or 非公開の設定
- Initialize this repository with: README を生成するかどうか(✅を入れるのがおすすめ)
入力が完了したら、「Create repository」をクリックすれば完了です。
これで、初期状態のリポジトリが作成されました。READMEファイルがあれば、すぐに編集やコミットも可能です。
※補足:選択したOwnerが個人アカウント配下か組織配下かで、URLやアクセス権限が変わります。
ブランチとは?
ブランチ(branch)とは、GitHubでコードを編集・追加していく際に、元のコード(main)を壊さずに作業できる「分岐」のことです。
たとえば、本番で動いているmainブランチがあるとします。そこから「feature/header」など新しいブランチを切って編集すれば、mainブランチには影響を与えずに作業ができます。
初心者の方にもイメージしやすく言えば、「コピーを作って、そこで自由に実験できる」ようなものです。問題なければ、統合(マージ)する流れになります。
このように、ブランチを活用することで、複数人での並行開発や、変更の安全な検証が可能になります。
ブランチについては、次の時に詳しく説明します。
まとめ
今回は、GitHubとは何か、そしてアカウントの登録からリポジトリ作成、ブランチの基本までをやさしく解説しました。
- GitHubは、ソースコードの管理・共有・履歴管理ができるクラウドサービス
- 個人利用からチーム開発まで幅広く活用されている
- リポジトリはプロジェクト単位で作成し、必要に応じて複数人で運用が可能
- ブランチを使うことで、元のコードに影響を与えずに編集・開発ができる
次回は、「ブランチの作り方・使い方」といった実践的な内容に進んでいきます。
「featureブランチって何?」「mainとの違いは?」「プルリクエストって結局何をするの?」という疑問をお持ちの方は、次回もぜひチェックしてみてください!
新着情報
ブログランキングに参加しています。クリックして応援していただけると嬉しいです。