概要

less コマンドは、テキストファイルやコマンドの標準出力を1画面ずつ表示するためのページャです。
more コマンドに似ていますが、前後へのスクロールや検索などの機能が強化されており、ログファイルなどの大きなファイルを確認するときによく使われます。

フォーマット

less [オプション] ファイル名
コマンド | less

よく使うコマンド例

・ログファイルを 1 画面ずつ確認する。
　　less /var/log/messages

・コマンドの出力結果を less でページングしながら確認する。
　　dmesg | less

・行番号を表示しながらログを確認する。
　　less -N /var/log/httpd/access_log

・長い行を折り返さずに表示する（横スクロールで確認）。
　　less -S long_lines.txt

・指定した文字列を含む位置から表示を開始する。
　　less -pERROR app.log

オプション（よく使うオプションのみ）

short option	long option	description
-E	--QUIT-AT-EOF	ファイル末尾に到達したらすぐに less を終了する
-f	--force	ディレクトリやデバイスファイルなど通常は開かないファイルも強制的に開く
-F	--quit-if-one-screen	内容が1画面に収まる場合は自動的に less を終了する
-g	--hilite-search	直前の検索で見つかった箇所だけをハイライト表示する
-G	--HILITE-SEARCH	検索結果のハイライト表示をすべて無効にする
-i	--ignore-case	検索時に大文字・小文字の違いを無視する（検索パターンが小文字のみの場合）
-I	--IGNORE-CASE	検索時に常に大文字・小文字の違いを無視する
-N	--LINE-NUMBERS	各行の先頭に行番号を表示する
-n	--line-numbers	行番号の管理を無効にしパフォーマンスを優先する（=詳細な行番号情報を表示しない）
-p	--pattern	指定したパターンの最初の一致箇所から表示を開始する
-R	--RAW-CONTROL-CHARS	ANSIカラーなど一部の制御シーケンスを解釈し色付きのまま表示する
-s	--squeeze-blank-lines	連続する空行を1行にまとめて表示する
-S	--chop-long-lines	画面幅を超えた長い行を折り返さずに右側を切り詰めて表示する
-X	--no-init	less 終了後も画面をクリアせずに内容を残す
-q	--quiet	画面端でのスクロールなどの一部操作でベルを鳴らさない
-Q	--QUIET	一切ベルを鳴らさず静かに動作させる
-x	--tabs	タブ幅を指定した数値に変更する（例: -x4 でタブ幅 4 に設定）

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